4月29日(水) みどりの日。いい天気だが、家の中。


 明日の前日。当たり前のことだが、まな板に乗る前の鯉の心境。今日はパソコンの使い方とデジカメの使い方の練習をした。これもノートパソコンで 打っている。

 朝食後、また一休み。二度目の目覚めは9時頃。燃えないゴミを出す日だったことに気づいて慌てて出しに行く。何でもしてあげるよと言っていた則の言葉もこの仕事には当てはまらないようだ。

 その後、あまりの暑さに思い立って衣替え。夏物をすべて出してしまって、則にいちいちその場所を教える。分かったのか分からないのか、適当な返事が返ってくる。そのころまでかからないだろうと思っているに違いない。が、人生、何時いかなることが起きるか分からないのだから準備しておくことに限る。

 しかし、昨日の医師の返事、「ガンの疑いも捨て切れないので、手術の用意をしながら生検をしましょう。」というのにはあてはまらない。これはあまりにも用意がよすぎる。それにしても、細胞診で結果が分からないと言うのはあまり悪性ではないと言うことなのだろうか。細胞が少ない、という表現をしていたが。しかし、K先生が触診するなり、「大丈夫、これならおっぱいは残せますよ。」とおっしゃってすぐにA先生を紹介してくれたのだから、ガンであることには間違いないだろう。

 昼食はいつもの豚カツ屋。今日はみどりの日サービスで土曜日サービスと同じメニューだったので得した気分。人によっては食欲がなくなるというのに、私は全くそれがない。体力を付けておかなくちゃ、という気もあってガツガツよく食べる。しばらくはダイエットとは無縁の食生活だ。

 その後古本屋に行って単行本を買いあさる。入院中に読むためだが、これもやって、あれもやってとやることをいっぱい考えているけれど、本当にそんなに出来るのだろうか。ウンウンうなって毎日が過ぎていくのではないのだろうか。それでもあれこれ準備はしておこうと、帰宅後、MDも揃えて、新たに録音もした。

 準備といえば、来月からの新聞を止めてしまったので、テレビ番組の出ている雑誌を買いに、夕方、また外出。何か分からないが、妙にイライラして則に八つ当たり。これからこういう機会が増えるのだろうなあと思うと則に申し訳ないと思う。そうならないように自制できるといいのだけれど。

 そうなったらごめん、と今から謝っておこう。

 明日から、15日までの学習の予定を立てた。突然いなくなっても次の人が困らないようにと考えてのことだ。もっともあまりきちんと決まっていると、かえってやりずらいかな。本に出ていた体験談によると、ある教員は3ヶ月休んだそうだ。私の場合はどうなるのだろう。それが明日分かる。


則裕の記録

 順さんが愚痴を書いていたが、何だか知らないうちに午前中寝て過ごしていた。

 今日は明日に備えるだけで、取り立てて実際の所特別なことはしていない。順さんも本人が認識しているように、というか私が自堕落な生活をしていることも一因だが、やや明日を控えて気が高ぶっているようだ。こんどこそ、手術を前提にした通院になるのだから、当たり前のことだ。

 それからS病院の医師がいっていた細胞の数が少ない・・・ということだが、これは検体を染色して染色された細胞をガン細胞として数を数えているのだ。つまり、白か黒かハッキリした検査にはならないこともあることになる。