Egypt 旅行記(2004年12月25日)

ルクソール−デンデラ−アビドス−ルクソール

<移動> 8:00〜
 今日もコンヴォイ付きの移動となる。集合はやはり8時。ボックスランチを持っての1日となる。
 結構長距離の移動で、10時10分にコンヴォイが交代した。

<アビドス> 10:40〜12:55

○セティ1世の葬祭殿
 ここにはセティ1世の葬祭殿を見に来たわけだ。セティ1世が着工して、その息子のラムセス2世が完成させたので、装飾は素晴らしい。また、ここには7つもの聖所がある。右からホルス神、イシス神、オシリス神、アモン・ラー神、ラーホルアクティ神、プタハ神、セティ1世となっている。
 それぞれの聖所に素晴らしいレリーフが残されている。セティ1世を除く6つの葬祭殿の意匠は同じで、6つの部屋とも同じ位置に同じモチーフの絵が描かれている。セティ1世が神に貢ぎ物であるパピルスを渡している場所には、例えば右のラー神の神殿にも左のアモン神の神殿にも同じ位置に同様のモチーフのそれを見ることが出来る。このパピルスの右上には太陽の船が必ず描かれている。
 しからば、セティ1世自身のはどうなっているのか。それは逆に神々から祝福を得ている姿が描かれている。ただどういう訳か、この部屋の損傷が激しい。壁自体が剥離している部分も多い。

 またここで有名なのは王名表。セティ1世とラムセス2世のレリーフの右側にあるのが歴代の王の名。カルトーシュで王の名がわかるそうだが、ツタンカーメンのは無いそうだ。吉村教授によるとツタンカーメンを暗殺したのがラムセス1世だったので、ラムセス2世にとって都合の悪い名前を書かなかったという。勿論彼の説で一般化されているわけではないが。
 ただし、この王名表幾つかツタンカーメンのように欠損があるようだ。ただこうした王名表のおかげで、エジプト歴代古王朝の系譜がはっきりしたわけで、この王名表が古代史にとって重要なことがわかる。

○オシレイオン

 オシリス神の頭部があるのでは?と言われて、巡礼者が御参りに来たりした所で、現在は水没していて見学は外からだけ。オシリスは弟のセトによって身体を十幾つかに切り刻まれてしまったのだそうだ。そのうちの生殖器の部分だけナマズが食べたので、以降エジプト人はナマズを食べないとか。神話の話しを墓にして祭るのは、ワニのミーラを祭るのと同様か。よくわからない。

○ラムセス2世神殿
 そこから少し歩いて大きく崩れてしまっている神殿へ行った。私服の警官(?護衛官)がずっと付いてきた。コンヴォイで到着した人たちが見る時間は限られているので、ここまで足を運ぶヒトはほとんどいない。我々一団の他はほとんどいなかった。
 ここの見るべき物は、またもやレリーフ。屋根もなく雨ざらしなのにきれいに残っている。いろいろな種族からの貢ぎ物など、権力の大きさを物語っている。進軍する馬の様子、殺した敵の手の数などカディシュの戦いの様子などもある。
 全体に大きな屋根をつけるなどの、保護をすることが急がれる所だ。高い、高い入場料が、こうしたものに使われることを願って止まない。

<デンデラ> 14:45〜16:30
○ハトホル神殿

 入り口を入るとすぐにハトホルの顔の像が置いてある。今までにも見慣れた顔だ。
 始めに建物の外周を回ってレリーフを見る。そこにはクレオパトラと息子のカエサリオンが並んで彫られている。顔も含めて細かい部分は壊れているが、建物自体はきれいに残っている。
 それから神殿の中に入るとハトホルの顔が並んでいる列柱室だ。が、やはり顔はかなり破壊されていてまともなのはほとんど無い。壁にレリーフが残されているが、長くここを住居として使っていたそうで、そのためのススで黒ずんでしまっているのが残念。天井には星座などのレリーフが並んでいるが、黒ずんでいるのと暗くてあまり定かではない。
 階段を上って屋上へ向かう。狭い通路にもレリーフがある。屋上から、古代の天体図が描かれている部屋へ行った。牡牛座や蟹座などもあって、大騒ぎしながら皆自分の星座を探していた。ただしこれはレプリカとのことで、本物はルーブル美術館にあるとか。
 そのあと、地下室へ入る。狭い入り口で急なため、現地の人2人が入り口番をかねて手を貸してくれる。中も狭いが、少し行くと立って歩けるような高さにはなるが、すれ違うのには体をくねらせてやっとという幅しかない。ここには有名な壁画(電球?など)があるので、皆訪れるために、大混雑だ。そこにきれいにレリーフが残されている。クレオパトラの姿を写したというハトホルなどぎっしりと描かれている。

<カクテルパーティー> 20:00〜
 今日は大晦日ということもあって、夕食は遅い。その前にカクテルパーティーがあるので、勿論参加。といってもカクテルは1種類しかなくて、ちょっと残念。それでもしっかり2杯飲んだ。そのうちに会場が暗くなってセレモニーが始まった。
 まずは数カ所設けられたお立ち台での踊り。それが終わるとファラオ入場。挨拶の後、ファラオも踊りまくる。それがちょっとおかまバーのような異様な雰囲気に感じた。
 それからやっと9時になってガラディナー、夕食だ。前菜などが配られる前に、また一踊り。が、お腹のすいていた我々はちょっと失礼してお先に食事をした。

☆☆☆☆MERCURE LUXOR HOTEL
 昨日と同じ

★本日の歩数 則(?) 順(24,944)