○夏の終わりのアラスカ(2004年8月23日〜29日)

8月27日
 【26氷河クルーズ】 終日

【雨】
  朝から雨。それもかなり激しく降っている。気持ちは当然のように落ち込んでいる。出発は11時とゆっくりなので時間をもてあました。その間、晴れることを願っていたが、結局、雨の中に出て行くこととなった。
 バスでスワードハイウェイを南下し、ターナゲン入江を見ながら港町ウィッテアへ向かう。本当なら美しい景観が見られる(旅行会社のパンフレットによる)はずなのだが、視界がほとんどきかない状態なので、ひたすら忍・忍・忍。ターネゲンというのは、遠浅だったのでクックがあきらめて英語の引き返そうと言った、その引き返すがなまったものらしい。なるほど遠浅であうことはかろうじてわかった。
 途中時間の決まっているトンネルというのがあって、時間に遅れてはならないというのでバスもひたすら走る。
 そこには11時に着いた。通過時間まで待つこと30分。
 トンネルを過ぎるとすぐに乗船場へ着く。ところが今回乗る予定だった大きな船が故障のため運航できず、小さな船に変更されたという。そこでまた待たされること25分。冷たい雨が降り続いているので外へ出るわけにも行かずただひたすらバスの中で待ち続ける。ようやく時間になって船に乗ってみると、乗客は日本人のみ。体よく扱われているという感じがした。

【26氷河クルーズ】 13時25分〜18時45分
 船はまず氷河の一番奥まで行って帰り道にあちこち立ち寄るということだったので、席についていようと思ったが退屈なのですぐにデッキへ出た。ただ、雨がひどい上にかなりのスピードでとばしているので、風と水がすごい。我々は寒いことと濡れることを予想して万全の装備をしていったので平気でそこにいられたが、ほとんどの人は来てもすぐに戻ってしまう。
 1時間30分も走った頃ラッコが姿を見せたが、すぐに船の後ろへ行ってしまった。

 2時間も過ぎる頃昼食となった。チキンとフィッシュということで勿論両方。チキンはチーズ巻の揚げ物。フィッシュはナゲット風だった。
 食事を済ませてからまた外へ出た。一番奥のハーバードへは、崩れた氷が多すぎて近寄れないということで遠くに見ただけで引き返すことになった。相変わらず視野がきかないので、一番大きいというがその様子はほとんどわからなかった。
 この頃になるとラッコが何度か見られるようになったが、船のスピードが速くて見つけてからカメラを構えるのでなかなか写すことができない。気持ちのイライラだけが大きくなっていく。
 次にコックス(多分)という氷河へ行く。ここは近くまでいけたので様子がよく見て取れた。規模の大きさ、グレ−シャブルーと呼ばれる青色もよくわかった。崩れた氷がプカプカと水面に浮いていて、ようやく本物の北の海を見たという気がした。そんなときに「ゴゴーン」という音とともに氷河が崩れた。地響きがするという感じでそれは突然来た。これが見たかったのだと興奮。これがなければこのクルーズの意味がない。
 次がサプライズ氷河。ここもすぐに近くまで行った。氷河の崩れるのも3度ほど確認した。隣のおばさんが崩れるたびにキャーキャーと騒いでくれるので見落とすことがなかった。

 こういう風に氷河が崩れるのは海氷河といわれている物で、氷河の終点が海に流れ込んでいる。その部分が崩れて海に落ちるというわけだ。規模は大して大きくはないが、2000年もかかって築きあげられた物がその歴史を終えるときに立ち会える、何とも厳粛な一時なのだ。といってもそこにいる自分は、青の美しさと轟音にただただ興奮してシャッターを切りまくっていた。
 さて、生きものはというと、ラッコが数回姿を見せただけで他の物にはお目にかかれなかった。こんなにひどい雨では仕方ないだろう。ラッコも遠くにいるので、写真にはうまく撮れなかった。

【夕食
 今回はアラスカ産カニの食べ放題。則も今夜は順に遠慮しないで食べるぞという意気込みを持ってレストランに行った。
 まずテーブルに着くとサーモンとマグロの刺身があった。それから皿に山積みにされたかにの足。他にもバイキング方式で天ぷらやいろいろな料理があった。
 が、とにかく一番にかにの足に飛びついた。あっという間に空っぽになったさらには次々に追加されて、4人で4皿を平らげた。勿論他の料理も食べて、大満足。