第三日目 3月25日(日) 快晴 24日 26日
この日から日本との時差が1時間になる(−1時間・・・夏時間の終了)
世界遺産にも指定されているウルル・カタ・ジュタ国立公園にあるエアーズロックのサンセット・マウントオルガの雄大なる景観を見て回る
コンコルドホテル(5:00発)→ブリスベン空港(7:30発 QF-509)→(9:00着)シドニー乗り継ぎ(9:35発 QF412)→(12:34着)エアーズロック空港→(13:10着)アウトバックパイオニアホテル(15:00頃発)→マウントオルガ展望台(30以上の丸みを帯びた奇岩が見渡せる展望台)→マウントオルガ渓谷の散策(片道約2kmの遊歩道をたどる)→エアーズロックシャンパンサンセット(太陽の傾きによって岩肌の色が刻々と変えていくエアーズロックは、大自然が描く芸術と言えるほど素晴らしい眺め。日の入り 18時53分)→(19:30頃着)アウトバックパイオニアホテル 泊
(5時の旅立ち)
このツアーは弾丸ツアーだ。春休みの寸暇を惜しんで行く旅行なので仕方がないが、途方も無くハードなスケジュールだ。そのおかげで、年休は全休を3日取るだけで済む。
今日は4時起床。前日にもらっておいた朝食を持って、5時にはピックアップのバスに乗る。運転手さんは昨日と同じ人だった。車も同じ。約1時間かけてブリスベーンの空港へ。高速道路も、もともとそう混んではいないのだろうが、がらがらだった。今日は昨日と違って国内線ターミナルを利用する。
国内線ターミナルへ6時少し過ぎに到着。さすがに空港は閑散としている。ピックアップしてくれたMさんというガイドさんの手配で、シドニーまでとそこからエアーズロックまでの航空券を貰い、バゲージを預け、機上の人となったのは7時10分過ぎ。定刻7時30分のところを、34分にエプロンを離れ42分に離陸。シドニーには8時51分に着陸した。ところで、今度の航空券、成田〜シドニーがメインでブリスベーンは経由地扱いらしく、エアーズロック〜シドニーを国内線往復にして安価にしているらしい。それでチケットがブリスベーン・シドニー間とシドニー・エアーズロック間が離れた場所にあり、Mさんが少し慌てたようだ。順さんが気が付いて、そのことを教えた。考えてみれば、我々も少しずつこうして旅になれてきたものだなぁと思う。朝早かったので、空港で朝食を摂ったのに、機内でも軽食がでた。苦しいと言いながらも食べた。
シドニーの乗り継ぎの時間は短いので、少し焦る気持ちもあったが、9時にはターミナルに入れたので、急いで乗り継ぎの便の搭乗口を確認。国内線の乗り継ぎなので案外簡単にできた。 エアーズロック行きは定刻12時35分を1分早くエプロンを離れ離陸は43分。しばらくしたら、また食事がでてきた。今度は昼食だ。何もしていないのにサービスとは言え、食べさせられるのもつらいものがある。といって残しもしないのだから、まあ呆れる。
到着する頃になると何もない地面が赤みがかっているのがハッキリとわかるようになる。その中で白い湖の跡のようなもの(写真左・後で聞いたところによると、アマディウス湖という塩水湖の枯れた跡だとのこと)が鮮やかできれいだった。着陸直前だが、徐々にエアーズロックがはっきりと見えるようになり、マウント・オルガも遠望できた。これは我々の席がABという左側の窓際という恵まれたところのおかげだ。明日はあそこに登るのだと思うと気分が高ぶってくる。
順調な飛行と思っていたが、エアーズロック空港へは4分遅れの12時34分(シドニー時間だと12時04分)の到着となった。空港の周りの土は赤一色。何故こんなにと思うが、エアーズロックも赤い。酸化鉄のせいなのだそうだ。他の土より鉄の含有量が多い、普通は3%くらいだがそれが倍近くあるらしい。
(こんにちはエアーズロック) 空港で待っていたのはAATキングスという現地旅行会社の人。ここからはその旅行会社の日本語ツアーのコースにのることになる。この地域では他に、VIPツアーズという会社があるようだ。日本人が多いせいか、彼らの対応はきわめて手際よかった。ホテルは、エアーズロックリゾートにあるアウトバックパイオニアホテル(この地域ではかなりお安い部類のホテル)。この地域はアボリジニの聖地ということで、勝手に開発はできないので1カ所に固まってホテルなどが立ち並んでいる。そのエリアをエアーズロック・リゾ−トといっている。バスはそのリゾート内のホテルに立ち寄りながら客をおろしていくという仕組みになっている。我々はその最後に下車。13時10分にチェックインとなる。ここは何処もそうだが、平屋なので敷地としては広く部屋まではちょっと歩くことになる。そこで少しばかり休憩して荷物が部屋に届くのを待ち、午後の観光の準備をする。ここには日本語スタッフはいないが、日本語デスクの直通無料電話があり、日本語だけでも殆ど生活ができることがわかる。利用はしなかったけれども、まず迷うことなく日本語で生活が可能だ。
(サンセットツアー) 午後の観光は15時出発だが、何かもたもたして20分近く遅れて出発。最初にマウントオルガの展望台へ行く。バスを降りてブッシュの中の遊歩道を歩いて行くと5分ほどで屋根とベンチがあるだけの所に着く。ここでしばし写真タイム。真っ青な空の下に、赤土の大きな山が並んでいる。それぞれに名前が付いているとか映画「風の谷のナウシカ」の舞台になったとの説明を聞いた。それからしばらく走ってマウントオルガの山々(岩々?)の間の谷=たぶんマウントオルガ渓谷=の一つを1時間ほど散策する。
ここはごつごつした岩の上を歩くのだが、聖地ということで、勝手にフラフラすることはできす、きちんと1本の遊歩道が指定されている。決してそこからはでないようにとしつこいくらいに注意された。何しろ、この地は、オーストラリア政府がアボリジニから99年契約で借り受けている所なので、彼らの意志を尊重するというのが原則になっている。後で行くエアーズロックには撮影禁止の場所さえあった。
近づくにつれてマウントオルガは我々に覆い被さるように巨大になっていく。岩肌がはっきりとして、唯きれいなだけではない自然の厳しさを感じた。それでも所々に息吹く木々の緑、でんと聳える岩山の赤茶、そしてそれらを覆いつくす空の青のコントラストが目に焼き付いた。行き止まりまで行くつもりだったが、目に入ってくる風景に変わりがなくなったので、引き返すことにした。
そのあと最後のオルガ展望を含んだトイレ休憩をはさんで(右の写真はその休憩を取った場所からの眺め)、エアーズロックのシャンパンサンセットを楽しむ。他社のパンフレットのように蝶ネクタイのしゃれたバーテンダーではなかったが(こんな人何処にもいなかった)、お代わり自由と我々にとっては何ともうれしい一時であった。が、我々の目的は飲むことではない。皆と少し離れた位置に陣取って、日の落ちるのを待った。
少しずつ赤が鮮やかさを増し、やがて黒く沈んでいく様、美しい岩の色の変化を堪能することができた。空の色もだんだん青が赤を包み込んでいくのが見てとれた。それは神々しいと表現しても差し支えないほどの光景だった。・・・この変化については、表紙ページの疑似動画の画像を参照していただくと、少しは雰囲気がわかると思う。書いているだけではその感動は伝わらないだろうから。
(夕げの味はオーストラリアの味?)ホテルへ帰着後、一旦部屋に戻り、バーベキューの夕食となる。エミューの肉のソーセージも、バッファローの肉も、カンガルーの肉も食べた。皆概して固く半分くらいは残してしまった。しかし周りの西洋人の食欲にはただただ脱帽だ。日本人の我々は叶わない。ワインを一本とる。32AU$。邦貨2000円程度。まぁBBQハウスだから、ホテルといえどもこんなものか。
(南十字星) 部屋に戻る途中、空を見上げると、天の川と南十字星とオリオン座がはっきりと識別できた。天の川は摩周湖以来。勿論南十字星は初めてだ。あらかじめ見つけ方を調べていたので、案外簡単に見つけることができた。VIPツアーのガイドさんが丁度でてきたので、確認したから間違いはない。オリオン座も北半球とは逆さまになっていて、所変われば、というのを実感した。ただ、残念ながら月は丁度新月の頃らしく見ることはできなかった。これは、帰国日にようやく見ることができた。まさに欠け方が日本と反対の三日月であった。
満足して部屋に戻り、風呂に浸かってから、22時就寝。明日もまた早い。