7月21日(月)晴れ一時雨  オスロ市内観光、ロム、ダレスニッパ展望台
   則:体温35,9・血圧141〜94・脈拍66        順:36.3・137〜84・70

 則は5時少し前に起きた。今回の旅は海外旅行では初めて銀鉛カメラを持たない旅行とした。これは順さんがデジカメにかなりなれたという事情がある。大量のフィルムをX線ガードに入れて持ち歩くという不便さは解消される。特に今回のように、何カ国も回るという場合に、結構やっかいなものがある。ただその反面、デジカメは電池を大量に消耗するので、充電式の電池を大量に持ち歩かなければならない。ちなみに、今回は14組(一組4本合計56本)と充電器4つを持ってきた。

○出発 0732
 30分の予定が2分遅れた。総勢41名というとやはりなかなか定刻通りの出発とはならない。が、この程度なら許容できる。天気はどんよりした曇り空ではあるが、所々に青いものが見えるので期待しながら出発した。

○フログネル公園(グスタヴ・ヴェーゲラン。モノリッテン、怒りん坊)0745〜0830 
 今日一番の見所。それまで、ヴェーゲランという名前は聞いたこともなかったが、調べているうちになかなかの人だということがわかって、楽しみにしていたところだ。
 バスは裏口へ着いた。このころになると青空が全体に広がり、暑くなってきた。
 芝生を進んでいくと、いきなりモノリッテンが目に飛び込んできた。人間の塔とでも言ったらいいのか、たくさんの人が積み重なるようにして刻まれて高い塔となっている。
 その周りには老若男女の様々な姿の像が置かれている。ここでしばし自由時間となったので、十分に楽しんだ。一つ一つ姿や表情が違っていて、しかも自分と重ね合わせるものがあったりしていつまで見ていても飽きなかった。気がつくともうそこには我々しか残っていなかった。
 表の方へ集合なので、そちらへ向かって歩き出すと、ほかの見学者たちがぞろぞろとやってきた。皆表の方からくるようで、我々は逆コースを取ったおかげで、ゆっくりとモノリッテンを楽しむことができた。
 途中に大きな噴水があった。その周りにも囲むようにたくさんの人の像がある。これも人の一生を現しているのだそうだ。
 そして最後は、これまたお楽しみというかお決まりの「おこりんぼう」という像の前に立った。人造湖に架かる橋の欄干にたくさんの像に混じってぽつんと小さく置かれている。急いでいると見落とすくらいの大きさだが、すべて実物大に作ってあるというのだから、まあ、わかり易いといえなくもない。ここでは同じポーズで写真を撮るというのが決まり。というわけで順さんはすぐにモデルとなる。

○エスパーにてトイレ休憩(ミョーサ湖畔・100km) 0940〜1000 
 十分に満足した後、バスはやや遅れて出発。しばらくはひたすら走るだけとなる。バスの横にはずうっと湖が続いている。ミョーサ湖という100kmにも及ぶ大きな湖だ。走っても走っても途切れることなく続いている。
 途中、エスパーというところでトイレタイム。同時にミョーサ湖の撮影タイム。ヤナギランとハマナスがきれいに咲いていた。この二つはこれから先も何度かお目にかかった。特にヤナギランは群生しているところが多数あって、青い空に見事にマッチしていてとてもきれいだった。

○ハマール(1994年冬季オリンピック屋内スケート会場)通過 1023 
 途中で1994年に開かれたリレハンメル冬季オリンピック会場の近くを通った。このハマールには屋内スケート場があった。バイキング船をかたどったという一風変わった形をしていた。この時のオリンピック、はて、日本人はだれがいたのだろう。

○モーエルヴ(ミョーサ橋 1420m)1046 
 ミョーサ湖にかかる長い橋を渡って湖の対岸へ行くと、リレハンメルの町に入った。といっても町中ではなくバイパスを通る。山の方に、ジャンプ台が見えた。所々にオリンピックのマークもあって、もう10年くらい前にもなるのに、未だ風化していないようだ。11頃にやっとミョーサ湖が終わった。大きな湖だった。バスは一路昼食会場へと向かう。途中フンデルという町を通過。水量の豊富なダムがあった。

○昼食(野菜スープ・白身魚のソテー。ビール45×2) 1120〜1220 
 早めの昼食は、山小屋風のホテルでとなった。薄暗い感じはあるが、それなりに趣がある。ここの野菜スープは具だくさんでおいしかった。とにかく暑いので、トイレのことを考えずにビールを飲む。

○ヴィンストラにてトイレ休憩 1330〜1345 
 この頃になると、大粒の雨が落ちてきて、先行き不安になった。何しろダレスニッパ展望台は、見られると素晴らしいらしいが、お天気が悪くて見られないようだと行かないことになっているからだ。まだまだ先は長いので、その間に何とかあがってくれと祈るような気持ちでバスの中を過ごした。

○ロム・スターブ式教会 1505〜1535
 (有料トイレ 5、本とカレンダー 89+99=188)
 教会に着く頃どうにか雨も小休止となり、イタリアに続き、則の祈りが通じたようだ。ここは世界遺産にも指定されているという木造教会と同じような造りで、道路際ということで観光地となり結構な客が訪れていた。おみやげ屋も充実していた。
 当たり前のことだが、下調べの時の写真と同じ教会が目の前にある。屋根の造りのおもしろさなど、興味を引くものもあったが、中に入るには料金がかかるというので、けちな我々は外から撮影を楽しむだけとなった。代わりにトイレ代とおみやげ代は払ってきた。
 西洋というと、建物は石の世界のように思うけれども、こうした木造の建築が残っているのは、木の多い地方だと言うことと、その熱心な信仰心のたまものか。

○道々
・オッター湖、ペールギュント
 バスが出発すると、この辺りはペールギュントの作曲者グリーグにゆかりのある地だということで、そのテープを流してくれた。イプセンがノルウェーの民話からの伝説的人物を題材とした詩劇が『ペールギュント』。曲はいくつか知っているものがあったが、話は初めて知った。おかげで、長い道中飽きもせずに行くことができた。

・ポルフォスの滝 1550 
 ここでちょいと休憩。大きな滝があって見所だというので、バスを止めてくれたのだ。こちらの滝は、何しろスケールが違う。高さも水の量も日本のとは比較にもならないほどだ。しかも数え切れないくらい、そこかしこにあって、目を楽しませてくれた。日本なら必ず名前が付いていて、観光名所になるのだろうけれど、こう多ければもうそんなことしていられないのだろうし、するだけの特別なことでもないのだろう。

○ジェーヴ湖畔(1030m)、ダルスニッパ入り口 1635 
 一時ひどく降っていた雨もまた止んでくれて、ダレスニッパへ向かうこととなった。もう目には氷河が飛び込んできた。ジェーヴ湖とそこに移る氷河、もう絵はがきでしょう。
 これから500m近く上っていくわけだが、その道の狭くて急なこと。景色を楽しみながらスリルも味わった。が、上に行くにつれ歓声の方が大きくなった。さように周りの景色は素晴らしかった。もうこの頃になるとお天気もばっちり。撮影日和だ。

○ダルスニッパ展望台(1495m) 1655〜1710 
 あまり広くない展望台には車が5,6台止まっているだけだった。やはり先ほどまでの雨がたたっているのかもしれない。が、我々にとっては他人が少ない分、自由に場所を選んで撮影できるということになる。
 眼下にはフィヨルドが、眼前には氷河が広がっている。眼下に見えるフィヨルドには、後日行くことになる。まさに360度の景観を楽しむことができた。添乗員のひとりも5回目で初めてこんな機会に恵まれたと言っていたが、それほどここのお天気は不安定で、こんなにはっきりと見えるのは珍しいらしい。というか、ここへの道を登ることを許可される回数が少ないのだろう。現地ガイドも途中では、今日の朝方からの天気では全く絶望的というような不在だったのだから。
 時間としては15分だったが、満足感は十分。風が強くて長くいると体が冷え切ってしまうだろうから、この位でちょうどよい。下りはまたスリルを楽しむことになる。途中大型バス2大とすれ違うも、運転手たちは慣れたものだ。
 登り口のレストランでトイレタイム。ジェーヴ湖畔にあり、しかも水際まで降りることができるので、氷河のとけ込む冷たい水を体感することができた。周りにはワタスゲがたくさん咲いていた。湖面には周りの山々が映ってきれいの一言に尽きる。

○ ホテル着 1850 
ストリーン  114号室
・ ベッド、バスタブ、テレビ
・ 洗面所電気トラブル(すぐに係員が来てくれて電球をちょいといじってすぐに直す)

 ようやくホテル着。中身が濃い分移動も多くて、結構疲れる。しかも8時くらいはまだまだ日が落ちないどころか照っている状態なので、時間の感覚がずれている。

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