7月20日(日)晴 コペンハーゲン市内観光→SK472→オスロ
則:体温35.7度・血圧132〜97・脈拍60 順:36.4度、129〜84、65
○朝
ともかく今2時過ぎ。間違い電話で起こされてそのまま起きている。部屋が暑い。順さんに暑くないかと聞くと、我慢できないほどのことではないという答え。順さんは寝る場所を選ばないから、よく寝ている。これでまたバスの中でもおそらくは寝るのだろう。うらやましく思うが、それでも全然睡魔が襲ってこないのだから仕方がない。腕時計の高度がマイナス80メートルと誤作動しているのでとりあえず直す。しかし室温は結構高い。エアコンを調節するが、これまたあまり動いていないようだ。
4時頃、順さんが目を覚まし、外を見るが、うっすらと明るくなった感じでまだ日が出た気配はない。目の前には空港と海が広がっているので、運がよければ日の出が見られると期待しながら待つ。と、5時に、真っ赤な太陽が水平線の上にぽっかり浮かんでいるのが見えた。しまった、日の出を見過ごしたと思ったが、すぐに則を起こして一緒に見ることができた。順さんは恒例の柏手。
それから準備を整えて、荷物を仕上げ、早めに朝食会場へ。今回のツアーでは一番いい食事ですよと言われていたが、まあ、普通のビュッフェ。特に独特のメニューがあるわけではなく卵の料理人がいるわけでもない。ただ、さすがに従業員は洗練されている感じ。そういえば飛行機の客室乗務員もかっこよかった。北欧の男はどうもいいらしい。
そんなことを思っていると添乗員も会場に来た。挨拶をしたがそれだけ。夕べのことで一言あっても、と思ったが、まだ我々の名前と顔が一致していなのだろうと許容する。部屋へ戻るエレベーターの中で外人に日本語で話しかけられてびっくり。とまどって満足な返事ができなかった。
○観光へ出発
8時出発だったものが、かなり手間取って15分遅れで出発だ。これはバゲージのバスへの搬入に手間取ったのが主な理由。今回はこうしたことでも、手際が悪かった。だいたい2人の添乗員がいても、ほとんど一人のようなもので、それもまた未だ他を指導できるというような感じの人ではなさそうで、マァ仕方がない。というか、サブの人がボーとしていることが多い。
バスは少し走って、市庁舎などがある大きな広場の前で今日の現地ガイド、みどりさんをピックアップした。最初にヘルシンキの郊外にある、昔の古城をいくつか見に行く。今日は日曜日ということもあって、道がすいている。皆ゆっくり目に起き出すということなので、人々が休日を楽しんだ後のゴミ収集車などが働いている時間に、早めに郊外に到達しようという配慮らしい。
○ベルシンガーの町へ入る
バスはしばらく走って、高速道路にのる。ヨーロッパ高速道路網の一つ。こちらの高速道路網は充実していて、しかも無料ということなので、これから先もよく利用された。そうこうしているうちに、ベル人がー野町に入った。
○クロンボー城(ハムレット) 0915〜0950
最初の見学地は、ハムレットの舞台ともされたクロンボー城だ。この名前のボーというのは、館とか城とか言った意味らしい。沖縄の城(ぐすく)と同じような感じだろうか。
入ってすぐの所にシェークスピアの胸像があり、その下にハムレットについての説明がある。文中に「AMLETH」とあるのが名前を借りた王子の名で、最後のHを最初に持ってきてハムレットとしたらしい。中庭には今年も上演されるハムレット劇のための会場が造られているところだった。これまではイギリスの劇団だったのが、今年初めてデンマークの劇団による上演だそうだ。
ここは、スエーデンとの国境の町で、海峡を挟んですぐのところにスエーデンが見える。かつては対岸の一部もデンマーク領だったらしく、ここで通過する船に課税をしていた、その監視のための城がもともとでで、霞のかかった対岸にも、城を遠望できた。大砲もいくつか並んでいた。
中には入らなかった。それでも外見だけでも見応えはあったが、ちょうど入ったところは、陽が逆に差し込む時間で、うまく被写体にならない。
○フレデリクスボー城(謁見の間、舞踏の間、国造り伝説の女神の絵) 1040〜1155
絶大な権力を持った時の王、クリスチャン4世が完成させた城だったが、その後大火にあい、城の大部分は失われてしまったそうだ。それを現在の形に再興したのが、ビール会社の社長。完成後は国立の歴史博物館となって、一般にも公開されることとなった。
ここでも我が添乗員は何も仕事をせず、現地ガイドさんが呼んでも聞こえない所におり、結局パンフレットは客がお互いに配ることとなった。
入り口でリュックと三脚を預けて中に入る。
できるだけ当時の面影を残すように造られており、調度品などもそのときのものを集めたそうだ。なかなか立派なものがそろっていた。
中でも謁見の間の装飾はキンキランではあるが素晴らしかった。人力のエレバーターなどもあり時の権力の一端を見ることができる。
舞踏の間というのも豪華絢爛。中2階には楽団の席もあって、以前天皇陛下が訪れたときにここを使ったそうだ。
島つくりの女神、ゲフィオンの天井画が印象的だった。そういえば、市内にあるこの女神の大きな噴水は、現在修理中ということで覆われていて見ることができなかった。
○昼食(アスパラのスープ、オープンサンド)1235〜1330
昼食はこちらの名物(?)オープンサンド。
始めにアスパラのスープがでたが、これが結構おいしかった。その後いよいよサンド。ナイフで切りながら食べて下さい、と言われていたが、なるほど、中身があふれるほどでそうしないとポロポロ落ちてしまいそうだ。でも、思ったよりも小さかった。ハムやチーズ、サーモンなど三種類がでた。飲み物はビール。今回の旅行はいつもビール。
デンマークのビールはヴァイキングの頃からあったそうで、カールスベア(フレデリクスボー城の再建者)とツボーが代表的な銘柄。どういうわけか、フレデリクスボー城
○ローゼンボー城(バラ園) 1350〜1405
食後一番に訪れたのがこのお城。やはりクリスチャン4世に関わりのある城だ。
りは公園になっていて、くつろいでいる人も多い。前庭がバラ園になっていて、今が盛りと咲いている。ここは城の見学というよりもこのバラ園の散策が主な目的。ガイドさんの趣味で立ち寄らせてもらったらしいが、予定になかったので得した気分。
○人魚姫 1410〜1420
さて、次は決まりの人魚姫。三大がっかりの一つだという。その一つオーストラリアのオペラハウスは既に見ているので、これで二つ目だ。残すはシンガポールのマーライオン。でもこうして言われるだけでも逆に観光客が集まるかも知れない。
その人魚姫。さすがに一大観光地。たくさんの人が集まってはいい場所を選んで撮影に余念がなかった。勿論我々もしかり。でも、がっかりはしなかった。辰子姫や乙女の像など、日本にはこのたぐいの像があちこちにあり、そんなものだという思いもあったからだ。アップにした写真で見ると、物憂げに座っている姿など、なかなか魅力的だと思う。
○王宮(アマリエンボー城) 1430〜1450
このころになるとかなり気温も上がって暑くなった。公園でトップレスで日光浴をしている人もあり、ガイドさんは公園の人魚姫という表現をしていたが、それほど珍しいことではないのだそうだ。とにかく陽のあるうちにできるだけ全身に太陽を浴びておこうということらしい。
そんなことを聞いているうちにバスは港の縁に着いた。大きな船が止まっていた。そこを通り抜けて大きな噴水のあるところへでた。この先に宮殿があるという。見所は衛兵達、自由に写真を撮っていいと言うことだった。
王宮と言っても、大きなロータリーを囲むようにそれはあって、女王が住んでいるところとはとても思えない様な住まいだった。それもそのはずで、住んでいた城が燃えたので、元々は4人の貴族の館だったのを取り上げて住居としたものなのだそうだ。国旗が揚がっていれば女王が滞在しているということのようだが、この日はどうもいなかったようだ。
みんなは衛兵さんと写真を取りに走ったが、我々は外見を写しただけで、バスへ戻った。
○ニューハーン(アンデルセンゆかりの港町) 1455〜1620
ここはよく写真で見られる所だ。アンデルセンゆかりの町とは知らなかった。川縁に並んだ建物がとてもきれいだった。観光客もたくさんでていた。
そこで記念撮影をした後、ショッピングと町中散策ということで、まずは免税店へ行った。店のオーナーは日本人らしく店員もそうだ。小さな店だが、値段の手頃なのがあって、キーホルダーとロイヤルコペンハーゲンのろうそくを買った。それから町へ出た。バスの中から見えていた旧証券取引所が見たかったからだ。ここの塔は4匹の龍が尾を巻いた形に造られている。その直前にも渦巻き型をした塔(多分
救世主教会)を見たが(ここは上れるということだ)、単に高いだけではなくいろいろな細工をしてあって、楽しませてくれる。他にもきれいな建物が多数有り、町全体が見飽きることのない観光スポットのようだった。
○空港着 1640
このひとときでコペンハーゲンは終わり。何とも忙しい旅で、もう次の国、ノルウェーへ移動となる。今回の旅でだんだんわかってきたのは、このコースというのは昔の海外旅行のような感じの旅行だということだ。メーンの所をできるだけたくさん盛り込んで見せようというタイプのものらしい。
予定の18時35分きっかりに飛行機は動きだし、その10分後にはもう陸を飛び立っていた。この会社の飛行はえらく正確だ。離陸してから15分後にはスナックがでた。そして、予定より10分も早く着陸。
入国の手続きなどは何もなく簡単に通過。楽しみにしていたパスポートの判子は増えなかった。20時20分には空港を出発した。オスロの町は、コペンハーゲンに比べてあまり見るものはなかった。きれいとも言い難かった。郊外へ向かっているせい?ただ一つ面白かったのは、マンションの壁に「ムンクの叫び」の絵が大きく描かれていたことだ。画学生の悪戯らしいが、そのまま残しておくことにしたとか説明をしていた。途中で、今夜の食事というサンドイッチのバスケットを受け取り、バスの中で食べた。
○ホテル着 2125
レインボー ホテル オスロフィヨルド 538号室
・ ベッド、ソファー、テレビ
・ バスタブ、タオルのみ