ニュージーランド花紀行 第五日目(2003年12月30日)


ルートバーントラック・キーサミットハイキング
 ディバイド出発→40分→ジグザグ登り坂口→60分→分岐点→20分→頂上

<朝>
 昨日足慣らしのつもりが、起きてみたらもう太もものところが痛い。こんなことではこれから先の本格的ハイキングが思いやられると思いながら、今日の準備をする。
 朝は早い。モーニングコールが5時ということは、我が家はその前には既に起きて準備をしていることになる。5時45分という朝食の時間には、もう食べ始めていた。
 出発は6時30分。まずは今夜のホテルを目指してバスは走る。途中トイレ休憩を1回挟んで、8時50分に着いた。
 そこで現地ガイドの鈴村氏と会い、マイクロバスに乗り換えてすぐにまた出発。
 途中ミラー湖に立ち寄る(10時5分〜10時15分)。ここは向かいの山々が湖面に映ってきれいな所というのが売り物なのだが、思ったより小さな湖で、つまりは池というのが表現常は正しい大きさで、しかもあまりきれいとはいえず、少々ガッカリ。しかも鴨が多くて、最近ではあまりきれいに見える機会は少ないのだそうだ。

<ハイキング> 11時〜16時
 そしてとうとう出発点のディバイド峠に到着。ここは小屋よりちょっと大きいだけの建物に、トイレが2カ所有り、駐車場もそう広くはない。
 登り口で簡単な説明を受けて登山開始。まずは平坦な道にホッとしながら歩き出した。
 このガイドさん、植物に詳しくて、次から次に目に入るシダや花を教えてくれる。それを逐一記録しながら歩くのだから、順さんはそれだけで疲れてしまう。が、ガイド氏のペースがとても上手なので何とか落後しないで済む。しかもこの日はお天気に恵まれて、周りの山々が頂上まできれいに見えるのだ。マウントクロスカットという山の頂上が見られるのは非常にラッキーなことなのだとのこと。疲れなど感じている暇などない。気分ははずむばかりだ。
 そんなことを40分もしていると、突然、「ここからジグザグの登りになります。」というガイド氏の声。気合いを入れ直して遅れないように着いていく。途中、大きな滝もあった。マウントクックと2大名峰に挙げられているというマウントクリスティーナという山もくっきりと見えた。これもまたラッキーだという。昨日のマウントクックと合わせて「両方見られるというのはまずないですよ。」というガイド氏の言葉に、気分も空以上に晴れやかになる。
 道は穏やかな登りが続いているが、ガイド氏がよく説明をしてくれるのでいい休憩になって何とか一緒に分岐点に着いた。この時点で12時40分。登り初めて1時間40分もたっている。がこれでもほぼ予定された普通のペースだ。ただ、一般のハイカーはどんどんと抜いていくので、この半分くらいの時間なのではないか。
 ここからいよいよキーサミットを目指すことになる。頂上にあたる訳なので、坂も急になる。
 それでももう駄目だーと思う頃、適当に説明を入れてくれるので助かる。先を行く老夫婦も休みながら頑張っているのを見ると、負けていられないという気持ちもある。上に行くにつれ、前を遮るものが何もなくなるので、見晴らしが良く、先ほどから見えていた山々はもちろんのこと、ずっと下を流れる川までも見ることができる。
 こうして歩くこと約20分で頂上に着いた。360度の展望が広がる。
 ここは山の上といっても、ごつごつ岩があるだけではなく湿原という感じの所で、何ともいえぬ景観を味わうことができる。目をぐるりと回せば白くそそり立つ鋭鋒、目を下に落とせば鏡のようにそれを映し出す沼。これ以上の景色は望みようがないというほどのものがそこには広がっていた。
 ガイド氏はここでも詳しい説明をしてくれたが、我々は早く写真を撮りたくてたまらず、話半分に聞いてしまったので、周りの山々の名前はあまり・・・。
 そこから少し歩いたところで昼食。大きなサンドウィッチを食べる。その間、ガイド氏はお湯を沸かしてコーヒーと紅茶を振る舞ってくれた。
 しばらく休憩となったので、昼食をすませてから近くを少し散歩。遊歩道はぬかっていることもあったが、下が不安定でふわふわしていて、ビックリした。その先に木道があって、そこも撮影ポイントだ。(右の写真はアルパインクッション。こけの固まりのような植物だが、触ってみると結構堅い、ビロードのような感じ。)
 下りは、分岐点までは一緒に下りていったが、その後は自由行動。といっても、もう足の方はガクガクしていることもあってあまり周りを見る余裕はなくただひたすら下りるだけだった。それでも順さんは最後から3番目。
 17時近く、ホテルへ到着。

<ホテル> ラックスモア リゾート LUXMORE MOTOR LODGE 305号室
平屋建てのやや入り組んだ作りになっている。メーンストリートに面しているので、前にはスーパー、隣には中国人専用ではあるがおみやげ屋がある。少し行くと、湖があり、散歩できる。
 ランドリーコーナーがあって、自分で洗濯乾燥ができる。

<この日見つけた植物>
 マヌカ、ルピナス、タソック(ブッシュ、根を張るとげみたいな草)、ツリーネットル(いらくさ)、ビュッシュローヤ(葉の裏にとげとげ)、ゴッシュワーヤ、カサゴケ、スミレ、ナーテラ(赤い小さな実になる低木)、銀ブナの木(キーサミット特有のブナ)、ヒューシャ(赤い小さな花、苔がつくと皮を落としてサルスベリのようにツルツルになる)、クリークファン(シダ)、サウザントリーブドファン、猿の腰掛け、エバーラスティングディジー(小さい花で、晴れの日にしか咲かない)、コロミコ(十字の葉)、マウンテンホーリー、グリーンフーテッドオーキッド(らん)、プリンスフェザーオブウエールズ(シダ)、キヨキヨ(スケール・・・?最大のシダ)、ハウマコロア(幼木→成木になるに従って形が変わる)、ランタンベリー(白い実)、スティンクウッド(赤い実)、オーリジア(猪木のあご)、レッドキャップス(先に赤い花のついた珊瑚みたい)、こしょう(噛んでみたら苦い葉、黒い実)、キャベツツリー、ミンギミンギ(マオリ語、白やピンク花)、マネシード(白い花)、花ぐもラン(レッドスパイダー・・・?)、ウーリーヘッド、ダガーリーフデイジー、メガリーヒーフドヒー(?)、マウンテンスノーベリー、オドリーブドウキット(らん)、クッションデージー、ラージマウンテンデージー、デイエンティデージー、アルパインクッション、モウセンゴケ、ボブパイン(松、100年で2cmしか伸びない)、ボグデージー、イエローデージー、ニュージーランドブルーベル(ききょう)、スレンダラーホースタラ、エーデルワイス、ホリゾンタルオーキット(らん)、コットンウッド(わたの実)、ターペンタインスクラブ、ウイローハーブ

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