9月1日(火) 復帰した。2530歩


 とうとう復帰の日になった。いつもは始業式の前の夜は興奮して寝不足になるのだが、夕べはよく寝た。興奮よりも疲れの方が勝っていたのかな。

 学校へ着くと直ぐに放送関係の仕事。しばらくして嘱託の人がお茶を入れてくれた。ちゃんと私の茶碗で。これは嬉しかったなあ。

始業式の時、「髪の毛薄くなったでしょう。その色は染めてるんでしょう。分かってるんだから。」という子がいた。そう、2.3日前から則がやけにカツラのことを言うと思ったら(カツラかぶってみたら、とか、カツラ付けるなら初めからが良いよ、などと)今朝になってかなり薄くなってるからと本音を吐いたのだ。自分でもかなり薄くなっているとは思うけど、この状態を子どもに隠すなど考えもしなかった。たとえカツラをかぶるようなことになっても、事実は見てもらおうという気になっていた。子どもに隠し事はしたくないし、そんな小手先のことでごまかせるような今の子どもたちではない。それよりも、現実を見せて接した方が良いと思っていたから。

 子どもの反応は、イメージが変わったとか、いや変わらないとか、それぞれがそれぞれで感じてくれたようだ。が、久しぶりなのにそんな感じもなく、第一の関門は無事に突破。

 休み時間になって、誰かが、「先生のこと、インターネットで見たよ。」と言ったら、近くにいた子が次々に私も、私も、と言ったのには驚いた。それがあまりにも次々だったのでハッキリとした数は分からないが、周りにはかなりの子どもたちがいたのだから、先ず、5人を下ることはない。いやあ、嬉しいような、恥ずかしいような、こりゃあ泣き言など書けないぞという気にもなった。これで、初めに髪のことを言った子どもが「分かってるんだから。」と言った意味が分かった。

 にぎやかな子どもたちを返してホッと一息ついていると、「先生、そっと教室に行ってみて。」と言う人がいたのでそっと行ってみるとなにやら音がする。そっとドアを開けてみると一斉にクラッカーが鳴り渡った。卒業した女の子たちがほぼ全員(私立中に行った子以外)集まってくれて、まあ、復帰祝いらしきことをやってくれた。何人かが来るとは言っていたがこんなにたくさん来てくれるとは・・・感激。ドラエモン人形を3つももらった。


則裕の記録

 確かに順さんは夕べはよく寝ていた。だいたいこの時期私は昼夜逆転生活なので、彼女が熟睡しているかどうかはよく分かる。

 それにしても、時代は着実にインターネットの時代なのだなぁと実感。順さんとも話して、子どもが見ているということは、子どもだけでは未だに品の場合見る環境には殆ど無いだろうから、親(保護者)が確実に見ているということで、このページの表看板の「学級便りインターネットバージョン」も同じように彼らを読者の一部にしていると言う認識でよいのだろうか。実のところ、インターネットバージョンは父親をはじめとする働いている保護者にも、会社からでもアクセスしてもらって読んでもらいたいという発想が、もとになっている。しかしながら、実際はそうした層の読者は、これまでに把握している数は片手には満ちてはいない。実際にアクセスカウンターもそう増加しているわけではない。だが、子どもたちの前に現れない担任がどのような生活を送っているのかは、十分に興味のあることだったのだろうか。順さんお話からすれば、二桁近くの子どもが何らかの形で読んでいると想像できるから、2割近くが何らかの形で読んでいると表現しても許されるだろう。

 自分自身の生活の面では、5時過ぎから同僚と飲んだ。9時過ぎに帰宅したら、ある本の編集者から電話。編集している原稿に対する意見を求められる。編集者とはしつこい商売だ。こっちが飲んで帰ってきたというのに・・・。とりあえずを原稿をファックスで送ってと言って、風呂に入ったら、まだ湯船に浸かったか浸からないかに、意見を求める電話。挙げ句の果てに、小一時間話し込んでしまった。まぁそんなこんなで、酔いも半分飛んでしまって、この原稿を書いている。

 今日はとにかく、スタートを切れたことで安堵している。あとは彼女の実力に頼るしかない。

 この事は以前にも書いたが、最後にドラエモンの説明をしておかなければならないだろう。これは彼女の去年までのクラスのニックネームなのだ。由来は彼女の走り方が、猫型ロボットの走り方に酷似しているところにあるという。