8月19日(水) 復帰まであと13日。24500歩


 いやあ今日は歩いた歩いた。そうなるのではないかという気もあった。と言うのも則の計画は、いつもゆっくりタイムで作っているのに、いざとなると出発も早いし、観るのも早いし、歩くのも速いと来ているからだ。時には荷物を持って駆け足なんていうのも珍しくはない。ただ、今回は私に合わせてゆっくりだろうと思っていたら、とんでもなかった。早いからもう少し他のも観ていこう、近いからこれも観ていこう、と相成って5個の札所を回るつもりが、結局は8つも観る羽目になった。しかも帰りにはバスを使う予定だったのに秩父まで歩き通してしまったのだからなんともすごい。しかも秩父に着いたら、祭り会館を観よう、秩父神社にも行こうということでそれを入れると10個観たことになるか。足が棒になるとはこういうことをいうのだろうと思えるほど、最後の方には足が堅くなって膝を曲げて歩くのが難しい変な歩き方になってしまった。

 やっとの思いで宿に到着。ただ、安いせいもあって、期待とはほど遠い宿だった。詳しくはいうまい。食べて寝てお風呂に入れて、それが出来るのだから良しとしよう。

 到着して直ぐに入浴。足をもみほぐしたが効果無し。部屋に帰って横になったら寝てしまった。が、疲れたという以外に体調は悪くない。6時ちょい過ぎから夕食。

 それでは今日のおさらい。全体に殆ど人がいないので静かな巡礼だった。

 1番目の札所でお札諸参りに必要な朱印帳と地図を買った。静かなたたずまい。

 2番目の札所までは15度くらいの上り坂がずっと続いて結構私には大変だった。が、健脚の人にとっては何ということのない坂だろうと思う。結局40分くらいこのだらだら坂を上ってやっと着いた2番札所は人がいないだけに1番よりもひっそりとしていた。石段は半分朽ちかけている。朱印をいただける納経所は山の麓にあるのでそこまで歩く。急な下り坂を40分ほど歩いてやっと着いた。愛想のいい女性だった。

 3番目まではそれほどの距離ではなかったが、足がふらついていて結構辛かった。ここはあまり印象はないが、巡りの人たち2組に会った。

 4番目は有名な金昌寺。野仏が沢山有るので期待していたのだが、数は沢山あるがあまり表情は読みとれなかった。子安観音はそれなりにおもしろかった。他のとはかけ離れた異様さがそう思わせた。

 5番目、ここで終わりと思ってだるい足を引きずるように則の後に付いていった。もう昼も過ぎたというのに食べるところがないのでたべずに歩き続けていたので、余計に疲れを感じる。が、ここは良かった。何がと聞かれるとはっきりとは答えられないのだが、とにかく良かった。ここも納経所が違うところにあるので仕方なく歩いていった。ここでこの秩父札所巡りが終われば100ヶ所の札所巡りが終わるというおじいさんと出会った。いやあ、いろんな人がいるものだ。

 これで終わりと思ったら、時間があるから他も回ろうということになって、10番目の札所に行った。ここはちょっと階段を上ったところにあった。千社札お断りとはっきりと書いてあったが、ずるして張り付けてきた。他の人のもあったから良いだろう。

 休憩してひょいと地図を観たら、何ともう秩父の近くまで来ているのであった。それに気が付いたので歩いていこうということになって、ちかくの11番札所へ行った。ここは新しい感じで、千社札も1枚も貼っていなかった。と言ってももう手元になかったのでそれで良かったのだが、その札を持っていくのが私の役目だったので内心ホッとした。

 それから秩父へ向かっていく途中に15番札所があったのでそこにも立ち寄った。ここはコンクリートで味気ない寺だったが、朱印帳にだけは書いてもらった。

 それから武蔵屋というまあある程度著名な店へ行って、蕎麦団子と蕎麦汁粉を食べた。そば粉で作った団子だったが、味はいまいち。まあ名物だと思って食べた。その後は近くの祭り会館や秩父神社へ行って宿に着いたのであった。


則裕の記録

 ここ4日間は観光案内に徹したいと思う。順さんの回復ぶりは彼女の記述の通りなのだから。それでは秩父四十四ヶ寺の巡礼の俄始まり始まり・・・

 (1→2)西武地秩父からタクシーで札所一番の四萬部寺へ着いたのが8時30分。ここで納経帳などを買う。ガイドブックなども買ったので、4千円あまり。8時50分に出発して、札所二番へ向かう。ここでは旅籠一番という旅館の左脇を通り抜け多少のカットコースをとる。道なりに行き橋を渡ると如意輪様がある。ここが少し分かりづらかった。この如意輪様のところでY字になっているが、その左を行き、あとは大きな道を渡ってもただただひたすら道なりに歩く。やがて舗装はされているが順さんにとっては結構急峻な山道となる。歩くこと40分で札所二番の看板が出てくる。ホッとした。ここを指示に従って、右折すれば二番札所は小高い丘にある。ここでは納経は出来ない。納経は、山を下った光明寺で扱われている。9時50分に二番札所の真福寺を辞す。我々は道を間違えて遍路道ではなく大きく迂回して車の通る道を下ったようだ。橋を三回渡ると、Y字路になる。ここで、遊んでいた子供が挨拶をしたので、それをきっかけに順さんが道を尋ねる。子供は親切に教えてくれた。Y字の右を選べば直ぐに秩父電子の工場に出る。この角を右折すればそこは光明寺。10時25分着。こ このトイレはきれいだった。

 (2→3)10時35分過ぎに出発。さて光明寺からは来た道を引き返し、秩父電子の工場の交差点を直進し、時期に着く突き当たりを右折し、セブンイレブンが右にある角を直進すれば、やがて山田橋にかかる。渡ると直ぐに突き当たるので、それを左折し、2本目の道を右折すればその突き当たりが札所三番の常泉寺。11時に到着。観音堂は右手に、納経所は左手となる。ここで雨足が少しきつくなってきたので小休止し、11時15分出発。

 (3→4)三番から四番の金昌寺までは新しいルート。山田温泉の裏手に歩道専用橋の「ふるさと歩道橋」が平成9年に出来たから。それまでは先の山田橋まで一旦戻らなければならなかった。新しいルートは、三番から戻って突き当たったら、山田橋の方へ戻らず、右折する。山田温泉の看板が出てきたら、それを左折して前述のふるさと歩道橋を渡り、道なりに進む。三角形の空き地(駐車場になっている)の頂点の一つにぶつかるので、そこを左折しキャノンの工場沿いに進むとそこが札所四番の金昌寺。11時35分着。

 (4→5)金昌寺を11寺55分に出て、先ほど来た道を途中の三角空き地まで引き返し、そこを道なりの左にとり、後はひたすら歩く。五番の納経所の長興寺に左折する案内を過ぎると語歌堂が道の右側に現れる。12時15分着。ここで西国他と合わせて100ヶ寺を回っている福島の70を越えたという元大工職人さんに会い、しばらくその話を聞いた。その後元来た道をほんの50メートルほど戻り、そこを右折して納経所に向かう。そこを12時45分に出発。

 (5→10)実は結果的にだが、ここから宿泊場所の秩父市内へ向けて戻ることにする。語歌堂へ戻り、そこを右折してバス通りまで戻る。突き当たったところが丁度語歌橋のバス停。そこを左折して語歌橋を渡り、石屋のところを右折して道なりに旧道(?遍路道?)を行けばそこが札所十番の大慈寺。やや階段を上ったところにある。13時10分着。予定を大きく上回ったので、ここで納札が切れる。順さんが少し疲れたようなので、休憩の後13時35分出発。

 (10→11)寺の階段を下りて、右に折れ、道なりに進み、国道299に出たら、右折すれば直に札所十一番の常楽寺に出る。13時50分到着。ここも少し小高いところに諸堂がある。ここで相当くたびれたので、缶コーヒーと缶ジュースを飲む。14時過ぎに常楽寺を出発。

 (11→15)国道299を更に秩父方面へ進み、上野町交差点を直進する。ここで道路を反対側に渡り、秩父鉄道の踏切が見えた来ると、やがて札所十五番少林寺の指導標が見えてくる。それに従い左折すれば、程なく少林寺に至る。14時15分着。観音堂は奥にあり、その手前に納経所がある。14時20分辞す。

 このあと、近くのそば屋の武蔵屋に立ち寄り、蕎麦団子と蕎麦ぜんざいを食べた後、秩父祭り会館を見学し、更に秩父神社を参拝してから宿にはいる。