8月10日(月) 復帰まであと22日


 今日から復帰へ向けてのスケジュールが始まる。と思っていたのに、夕べは殆ど眠れなかった。最近こんな事は全くなかったのに、何故だろう。今まではいくら寝ても寝過ぎということはなかったのに。

 きっかけは寒すぎて目を覚ましたこと。ご丁寧に寝室もとなりの部屋もガンガンにクーラーが利かせてあったからだ。それからうつらうつらしていて、夢を見た。

 最初は父と母と3人で他愛もない話をしながら戯れている場面だった。なんて温かい家庭だろうと、自分がそこにいながら客観的に見ている自分もまた側にいた、そんな夢だった。

 それから父の晩年が思い出された。父が癌の手術を受けてから、仕事の時以外は父の側にいて看病をしていたのだが、その頃の父が何を考え、どんな悩みを持っていたのか全く判らない自分に気が付いて愕然とした。いつも何と言うことのない話ばかりしていたような気がする。「こんな体でどうして生きていなければいけないんだろう。」とか「この頃新聞を見ると死亡欄ばかり気になる。」という言葉もまともに相手にせず、「何馬鹿なこと言ってるのよ。」なんて適当に相手をしていた。

 自分では誠心誠意の看病をしていたつもりだったが、表面的な看護でしかなかったのではないかと思った。母が生きていればきっと父も素直に悩みや恐れを話したのかも知れないが、所詮、娘は母の立場にはなれなかったということだ。

そんなことが頭から離れず、悶々とした一夜を過ごしてしまった。目覚めが悪かったのは当然で、目覚ましで起きれなかった。

 朝、則を送りがてらの散歩をしたが、午後は体がだるくて。今日からは午睡はしないと思っていたのに、結局はベッドに横たわることになってしまった。

 その間、今までにたまっていた葉書に返事を書いた。やっと10枚ほど書き終わってホッとしたら、また今日新たに2枚来た。これは大変だが嬉しいことだ。また、電話も2本あって、今日から復帰へ向けての日々が始まるのが判っていたような出来事に、励まされた。

 明日からはスケジュール通りに頑張っていきたいと思っている。


則裕の記録

 今日は予定の仕事が、都のスケジュール変更で出来なくなって、午後はある部屋の片づけなどを手伝って過ごした。その後、気を取り直して来春の引っ越しのスケジュール作りを少しした。

 今日から順さんは万歩計をつけているが、今日の私が帰ってきた時点でのカウントは6800あまりであった。まぁ最初の日としては上出来ではないか。