6月29日(月) あー、生きる気力が沸いてこない


 せっかく命を救ってもらったのに、このところ生きる気力がない。元気がない。だから食欲も出ない。則は手を変え品を変え何とか食べさせようとしてくれるのだが、一向に食べる気力が出ない。その場になればある程度食べるのだが、ホントに義務で口に入れている感じ。

 食べるのもそうだし、動くのもそう。何もしたくない、ただただ布団に横になっていたい。

 それでも何とか午前中に部屋の掃除をしたが、こんな事をしている自分はホントの自分じゃ無いという思いもあって、気分はすっきりしない。要するに、今生きている張り合いがないのだ。

 先日やはり看護休暇で3ヶ月休んでいるMさんが久しぶりに学校へ行ったけれど、自分がいなくても何ら変わらず動いていたと手紙をくれた。そうなんだな。いなきゃいないで何とかなってしまうのだ。勿論そうでなくては困るのだけれど、一抹の寂しさはある。結局、今の私の居場所は家にしかないということなのだ。贅沢なのかも知れないけど。

 今日の病院は混んでいて、結構時間がかかった。その間に、やはり抗癌剤を受けている人と話をした。1サイクル終わった段階で結構髪の毛が抜けたという事で帽子をかぶっていた。見た感じ3分の1くらい抜けているかな。やはりもうカツラを用意しているとのこと。それから、抗癌剤の投与もやはり3サイクルまでとのことだった。みんなそうみたいだ。

 放射線もいよいよ明日で終わり。修了証でも用意しておきましょうか、と技師さん。それなりに思い出が出来たが、もう2度とここには来たくないな。


則裕の記録

 今日は、仕事ではちょっとイライラした日だった。

 さて、5時過ぎに来た保護者の相手をして、それから帰宅した。順さんは上記のように語っているが、今日もそうだが、少しずつ家が片付いていく。

 明日でいよいよリナック療法も終了。現在心配なのは、順さんの舌が、ヒイラギの葉のようになっていること。そのトゲトゲした部分が白色化している。舌がかなり変形しているのだ。荒れた食生活のなせる技であるのならば、そう心配することでもないように思うが・・・